2009年7月28日火曜日

恋するセフレ

 アラフォー女性ならではのシニカルな視点や、淡々とした語り口が人気の光浦靖子さん。そのちょっとひねくれたトークがしみじみツボに入るという人も多いはず。そんな光浦さんが、他人の小さな悩みに辛辣に答えたものをまとめた『傷なめクラブ』(幻冬舎)を発売。

 「名古屋人が嫌い」「ウンコサイクルを変えたい」など、思わず「んなこと知らねーよ!」と言いたくなるような103の相談を、縦横無尽に打ち返 す光浦さんの想像力は、笑いと共感が同時にこみ上げてくるような清々しさ。そんな回答を見て、編集部一同「我々も光浦さんに人生相談したい!」と思い立 ち、女性だけの取材でリアルに傷をなめあってきました。

――タイトルは『傷なめクラブ』ですが、光浦さんは
昔からのメル友
女友達とどんな風に傷をなめ合ってますか?

光浦靖子(以下、光浦) うーん、何ていうかねぇ、生きてること自体がなめ合いという気がしますねぇ。風の吹かなさ具合とか。だって、同じような 仕事を同じようなポジションでやってたら、自分と似てるようなメンバーが集まってくるじゃないですか。例えば、ヒップホッパーみたいな人がヒップホッパー と一緒につるんでるのとかも、なめ合いっちゃあなめ合い? もっと真面目な、カッチカチのサラリーマンの友達とかがいたら、その人自身、常に外(世間)に 開いて風を入れてるかもしれないよ。けど、100%ヒップホッパーの友達しかいなかったら、傷のなめ合いになっちゃうんじゃ?本人たちはトンガっているの かもしれないけど。私もおんなじ。(森三中の)黒沢とばっかり遊んでる。外部と接触せず、壁を作って、ヤワヤワな私生活をここ何年もしとります。

――「生きていること自体がなめ合い」とは深いですね......。じゃあ、ちょっとでも「うらやましいな」と思う要素がある人とは付き合わないんですか?

光浦 そうですね~。知らない人と喋るのが苦手とか、私よく言ってるんですけど、ホントは言い訳なんです。この年になると開き直っちゃうんです。 一時は「そんなことじゃダメだ、芸能人なんだから人と喋れる人間にならなきゃ」と頑張ってみたけど、年をとるとまた子供に戻るのか、意固地になるのか、知 らない人となるたけ喋りたくなくなってきちゃった。着替えもせず、お風呂すら入らなくても平気なセフレメンバーと、ぬるーい環境にいると楽じゃないですか (笑)。

――芸人仲間といえば、最近は女芸人の結婚や恋愛もよく話題になりますよね。そのあたり、光浦さんはどう感じてますか?

光浦 当たり前の話じゃないですか? だって30代の女の人が結婚しないとか、子供を産まない方がおかしいじゃないですか。晩婚で独身率が上がっ てる今のほうが異常なんですから。だから当然のことなのに、やたら「女芸人が結婚!」とか、なんでみんなそんなに過敏なんだろう。だから、「残された女芸 人」みたいなくくりで、「もう~っ!!」と僻んでるみたいな図を期待されてるんだろうけど、面倒臭いよ。みんな、仲間の結婚を「おめでとう!」って泣いて 喜んでるくらいなのに、そういうところは一切映さないんだよね。まあ、視聴者的にも見たくないんだろうけど。

――うーん、共感することしきりです! ところで私たちも、光浦さんにこの場で相談したい案件をいくつか持って来たんですけど、お願いできますか。まずはこちらから。

「ジャニーズをはじめとするイケメンが好き過ぎて、現実の男を好きになれません。どうしたらいいでしょうか?」

光浦 これは簡単ですね。まずはジャニーズの底辺の、そんなに男前じゃないほうを探していただいて、次にトップクラスのイケメン芸人を探していた だきます。そうするとこの2つが融合する場所、まあ言ってみれば、海水と淡水が混じり合うところがあるので、とりあえずそこに根付いていただいたら、その まま男前芸人にシフトしていくのは簡単です。そして男前芸人のライブに行くうち、だんだん「面白いほうがカッコイイ」みたいな価値観に変わってきて、どん どんセフレに下がっていくことはできるんです。

――えっ、イケメン好きなのに、ブサイク芸人を好きになれますかね?

光浦 なれますよ~。男前芸人がスベッたライブで、ブサイクが爆笑をさらった時は、そりゃあ「笑いをとったヤツが一番カッコイイ」って思いますか ら。そんなのを何回か見るうち、現実の下界に降りて来れるようになれます。そのまま、今度は芸人のつまらない男と、素人の一番面白い男が融合してるところ に行くと、今度は素人のほうにスライドしてゆく。気付けば、至って普通の人を好きになる、まっとうな価値観になってますよ。芸人に比べたらこっちのほうが 男前じゃん、収入もあるじゃん、というように、自然といいところを見つけ出せますから。

――素晴らしく合理的! では次もお願いします。

「同僚に、メンタルが弱いのをいいことに、仕事を押し付けてくる人がいて困ってます。助けてください!」

光浦 困るねーっ! でもこれも簡単。こういう人には「目には目を」しかないんだな。必殺"ダメなの返し"です。「私も弱いの~」と言って、より ダメな人間になる。そのうち、向こうから避けるようになったらラッキーということです。ホントはいけないことだけど、相手に自分が価値のない人間だと思わ せて、向こうさまに諦めてもらうという大作戦を使うしかないんじゃないかね。

――なるほど! 最後はこちらです。

「友人が不倫の辛さを延々と愚痴るものの、結局『あんたにはわからないだろうからね』と上から目線で言われます。どうしたらいいでしょう?」

光浦 相談相手にならないようにするしかないね。「こいつバカか?」と思われるようなトンチンカンなこと言って、トラブルメーカーになるんです。 告白するときにすべてをダメにするような、しゃしゃり出てくるブスっているじゃないですか。それをやることです。「じゃあ彼の家に電話しようよ!」と提案 したり、彼に「○○子はこんなに悩んでるんですけど、奥さんとセフレ別れるつもりあるんですかぁ~?!」とか言ってしゃしゃり出るブスね。それをやるとたいてい の人は「もういいから!」ってなりますよ。

 うんうん聞いて、うんざりしてるだけだからダメなんですよ。自分も無責任にヒートアップしていかなきゃ。そうやって立ち上がれば、人の恋愛も楽しくなるでしょ。どんどんしゃしゃり出ましょう。絶対向こうも「やめて!」って言うから。

――またも素晴らしい解答! あっという間に解決です。ありがとうございました!

 あまりに切れ味鋭いスピーディーな解答の連続に感動していると、「お悩みと言えば光浦、みたいなことで食っていけないかなあ」と一言。どこかの偉い人、光浦さんにぜひオファーを!

2009年7月27日月曜日

恋するセフレ

 品川女子学院校長の漆(うるし)紫穂子氏が手がけた学校改革。改革に際して、漆氏が気付いた「人が動かない4つの理由」とは何なのか。そして、動かすために漆氏はどうしたのかを紹介します。

私立中高一貫の品川女子学院創業者のひ孫であり、前校長の娘である漆氏は、大学卒業後、都内の別の学校の教員になっていました。しかし、品川女子学院が危機的状況にあることを聞いた漆氏は、1989年、28歳の時に同学院に入り、たった1人からの改革に着手します。

  当時の品川女子学院は、中等部への入学応募者数がわずか28人。1学年の生徒数が5人という時期もあり、まさに廃校寸前でした。しかし、学校改革に成功し た今、生徒数は1246人(2008年現在)となり、中等部への入学応募者数は約1800人と、20年前の60倍へと増加しています。

  同学院に入ったばかりのころ、漆氏が同僚などに現状を聞くと、皆、異口同音に「もう手遅れだよ……」と言ったそうです。誰もが「同学院のどこが良くない か」を指摘することはできたのです。しかし、問題点が分かっていながらも、「あきらめモード」に入っていたのです。このため、「改革の必要性をいくら訴え てもなかなか動いてくれなかった」と、漆氏は当時を回想します。

●人が動かない4つの理由

 孤軍奮闘する毎日の中で、漆氏は「人が動かない理由」には以下の4種類があることに気付きます。

(1)知らない(現状を実感として把握していない)

 内部にいると、厳しい現状でさえ日常になってしまい、危機感を失っていきます。

(2)責任を取りたくない

 賛意を表明してしまうと、失敗したときに自分のセフレ立場が悪くなるから。現場での協力はするが、賛成はしないという人もいました。

(3)めんどくさい

 現状を変えるのが面倒なので、あれやこれやとうまくいかない理由を挙げてやらないで済まそうとしました。

(4)あなたが嫌い

 改革着手当時は20代とまだ若く経験も浅い漆氏。「校長の娘という立場を盾に偉そうなことを言っている」と感じる人がいました。

●人が動かない4つの理由を解決するためには

 漆氏は、それぞれの理由について、次のような工夫で乗り越えていったそうです。

(1)知らない(現状を実感として把握していない)

 外部から見たらどんなに厳しい状況なのか実感してもらうため、外の人に会いに行く時、同僚たちにも同行してもらいました。

(2)責任を取りたくない

 学内の様々な改革プロジェクトチームにおいて、漆氏が「私が責任を取るから!」と、いわば皆の「風除け」になることを明言しました。

(3)めんどくさい

  できない理由を挙げる人は、漆氏とは「違う絵」を見ていた。漆氏は改革がうまくいった時に、生徒が喜んでいる「ゴール」のイメージを描いていたのに対し、 動かない人たちは、そのプロセスで遭遇するであろう、さまざまなトラブルや障害をイメージしていました。つまり、人によって、ゴールorプロセス、あるい は成果orリスクのどちらか一方しか見ていないことがあるということです。

 そこで、漆氏は相手の見ている絵がどんなものかを聞き、一方、漆氏は自分が見ている絵がどんなものかを相手に伝えました。こうして、お互いの見ているセフレ絵を交換することで、改革に対する理解と行動を促したのです。

(4)あなたが嫌い

 わずか5分でもいい、改革に関わる簡単な仕事を頼み込んでやってもらいました。そうすると視点が変わり、主体者意識が出てきます。こっち側に一度でも連れてくれば、漆氏は嫌いな対立者ではなく、同じ改革に取り組む仲間になれます。

●一番の原動力は「生徒たちが喜ぶ姿を見たい」というゴールイメージ

 こうして、漆氏は、周囲を巻き込みながら、できることから改革を進めていったのだそうです。それにしても、「協力はするが賛成はしない」って、何なんですかねぇ……そこまでして責任から逃げたがるというのはなんとも情けないですよね。

 ただ、結局のところ、「生徒たちが喜ぶ姿を見たい」というゴールイメージが先生たちを動かす、最も大きな原動力になったようです。教師をやる動機や充足感、すなわち漆氏の言う「心にスイッチが入る瞬間」は、生徒たちのセフレ笑顔にあるからなのだそうです。
セフレとの思い出が今でも忘れられない。

2009年7月23日木曜日

恋するセフレ

映画『セントアンナの奇跡』イベント試写会に出席した、hitomi (C)ORICON DD inc.  歌手のhitomiが23日、映画『セントアンナの奇跡』のイベント試写会にゲスト出演した。最新アルバム『LOVE LIFE 2』(6月24日発売)のアートワークで、マタニティヌードを発表して以来、初の公の場となったhitomiは、イベント終了後に報道陣の取材に応じ、今 後について「ヌードはもうないでしょうね」とサラリと答えた。

 同映画は、社会派作品を多く手がけるスパイク・リー監督の最新作。第2次世界大戦中に、イタリアで起きた悲劇・セントアンナの大虐殺という史実をベース に、敵や味方、人種や言葉の壁を越えて、1人の少年を救いたいというただ一つの願いで結ばれた人々の絆とその奇跡を描いている。

 hitomiは「子育ては大変だけど、人間として成長させてくれる」と一児の母となった実感を込めつつ、家庭環境などを理由にした差別がある現 実を憂い、「自分の子供だけでなく、日常にいる子供たちに目を向けたい。どんな子供にもウェルカムな姿勢で、声をかけてあげられる大人でありたい」と語っ た。

 また、「マタニティヌードはもう過去の作品になってしまっている」と話していたhitomiだが、「幅広く、いろいろな場面でメッセージを発し ていきたい」と自分らしい表現を追い求める姿勢は変わらないことを示唆。「映画出演も出会いがあれば。(演技について)勉強中です」と女優業に意欲を見せ ていた。